通帳から500万円が出ていっても、今期の経費になるのは、そのうちのごく一部です。現金の動きと、利益の計算はずれます。

500万円を耐用年数15年で分ければ、1年あたりの経費はおよそ33万円。残りの467万円は、これから14年かけて経費になります。

つまり手元にお金がないのに、利益が出て税金がかかる。この仕組みを知らないと、開業1年目の資金繰りで詰まります。

この記事でわかること

  • 内装工事500万円を耐用年数15年・定額法で償却したときの年・月・1日あたりの金額と、開業が年の途中だった場合の減り方
  • 借りている物件に入れた内装の耐用年数を「合理的に見積もる」とは具体的に何をすることかと、賃借期間を耐用年数にできる例外の条件
  • 工事を建物/建物附属設備/器具備品/構築物に分けるときの見方と、確認できた耐用年数の一覧
  • 建物と建物附属設備で定率法が使えない理由と、それでも初年度の経費を増やせる余地がどこにあるか
  • 30万円・20万円・10万円という3つのラインの使い分けと、税込経理か税抜経理かで結論が変わる場面
  • 償却費は現金が出ていかない費用だからこそ、融資の返済原資としていくら足りないかを月単位で出す方法
電気設備と給排水・ガス設備は15年、陳列ケースは8年、冷暖房機器は6年、接客業用の家具は5年、店用簡易装備と看板は3年。
「内装工事一式」の中に、3年から15年までが混ざっている|同じ日に払った工事費でも、部位によって経費にできる年数が違います。見積書が一式でまとまっていると、この振り分けができません。

開業にかかる費目全体の並べ方は店舗開業にかかる費用の全体像|内装費のほかに必要な8つの費目、 見積書そのものの読み方と内訳の見分け方は店舗内装の見積書で確認する7つの費目|諸経費・現場管理費・載らない費用、 改装工事の費用相場は店舗改装の費用は新装と何が違うのか|金額を左右する6つの要因、 補助金の使い方は店舗の内装工事に補助金は使えるのか|申請前に確認する6つのポイントで扱っています。 この記事は、払ったあとの金額が税金の計算上どう扱われるかに絞ります。

1|内装工事は、払った年に全額経費にならない

減価償却という仕組みです。使う期間にわたって、少しずつ経費にしていきます。500万円・15年・定額法での計算例を表にしました。

一方で、開業前に使ったお金には開業費という別の扱いがあります。分かれ方を整理しました。

内装工事500万円・耐用年数15年・定額法で計算した場合の金額(例)
単位 金額と計算 自分の店で確かめること
1年あたり 335,000円(5,000,000円×0.067)。15年目は端数調整が入り、帳簿価額に1円を残して終わります 見積書の合計金額に、自分が想定する耐用年数の償却率を掛けて、まず年額を出す
1か月あたり 約27,900円(335,000円÷12) 家賃・水道光熱費と並べて、毎月の固定費一覧に「償却費」の行を1行足す
1営業日あたり 約1,120円(月25日営業で換算) 1日の粗利目標に1,120円を上乗せして、その差が埋まるかを月次で見る
初年度(11月開店) 約55,800円(335,000円×2÷12) 引き渡し日ではなく「業務の用に供した日」がいつかを、工事会社の完了報告書で確認する
15年間の合計 4,999,999円(帳簿価額に1円を残す) 15年後もその内装で営業しているかを想像し、実態と年数が合っているかを税理士に相談する
内装工事費・開業費・当期の費用の分かれ方(考え方の整理)
区分 扱いの考え方 見積書・領収書でやっておくこと
減価償却資産 取得に要した金額を、使用可能期間の全期間にわたり分割して経費にしていく。耐用年数と償却方法に沿って計算する 工事の内訳を区分ごとに分けた明細で受け取り、契約書・請求書・引き渡し日が分かる書類をひとまとめに保管する
繰延資産(開業費) 開業準備のために特別に支出した費用。60か月の均等償却または任意償却のいずれかを選ぶ 開業日より前の支出であることが分かるよう、日付入りの領収書を開業日で仕切って別ファイルにする
その年の必要経費 取得価額10万円未満のもの、使用可能期間1年未満のもの、通常の維持管理や原状回復に当たる修繕費など 1点あたりの単価が分かる明細をもらう。「一式」表記のままにせず、単価×数量の形で書き直してもらう

2|自分の建物か、借りている建物か

借りている建物に入れた内装は、建物本体の耐用年数ではなく、別の決め方になります。賃貸借の期間や、造作の種類で変わります。

建物の所有形態による耐用年数の決め方の違い
状況 耐用年数の決め方 確認する書類と、その場でやること
自分の建物に工事をした 建物本体への支出は資本的支出として、その建物と種類および耐用年数を同じくする資産を新たに取得したものとして償却するのが原則 登記事項証明書で構造を確認し、別表第一の建物の部で構造・用途の行を特定する。木造か鉄骨造かで年数が10年以上変わる
借りている建物に造作した(原則) 造作を一の資産として、建物の耐用年数・造作の種類・用途・使用材質等を勘案して合理的に見積もる 建物の構造と築年数を貸主または管理会社に照会し、書面でもらう。仕上げ表と使用材料一覧を工事会社に出してもらう
借りている建物に造作した(例外) 賃借期間の定めがあり、更新ができず、かつ有益費・買取請求ができないものは、賃借期間を耐用年数にできる 契約書の「契約期間」「更新」「造作買取請求権」「有益費償還請求権」の4条項に付箋を貼り、そのまま税理士に見せる
借りている建物の建物附属設備に造作した その建物附属設備の耐用年数によって償却する 電気設備・給排水衛生設備など、どの設備に対する工事かを内訳書で切り分けてもらう

3|工事を用途ごとに分ける

「内装工事一式」のままでは、償却できません。電気設備、給排水設備、空調、看板、什器。国税庁の耐用年数表の細目に振り分ける必要があります。

だから見積書は費目ごとに分かれている必要があります。税務のためにも、内訳を出してもらってください。

店舗工事に関係する建物附属設備の細目と耐用年数(国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」より)
細目 耐用年数と、店舗ではどの工事が当たるか 見積書のどこを見て、工事会社に何を頼むか
電気設備(照明設備を含む)その他のもの 15年。分電盤の増設、幹線の引き直し、天井埋込照明の配線と器具、コンセント増設など 見積書の「電気工事」の項目を、器具代と配線工事に分けて記載してもらう。移設可能な照明器具は器具備品に当たる可能性があるため、別行にしてもらう
電気設備のうち蓄電池電源設備 6年。非常用電源として蓄電池を設置した場合 蓄電池を入れた場合は、その本体・工事費を電気工事から独立させた行にしてもらう
給排水・衛生設備、ガス設備 15年。厨房への給排水の引き込み、グリストラップ、手洗い・トイレの新設、ガス管の敷設など 「衛生設備工事」「ガス工事」の合計だけでなく、配管と器具(便器・シンク等)が分かれた明細を依頼する
アーケード・日よけ設備 主として金属製のものは15年、その他のものは8年。ファサードのテント、オーニングなど 素材が金属かどうかで年数が倍近く変わるため、仕様書で材質の記載を確認する
店用簡易装備 3年。店舗の簡易な装備として区分されるもの どの部分がここに当たるかは判断を伴うため、工事内容の説明資料をそろえて税理士に見せる。自己判断で3年にしない
店舗で使う器具及び備品の細目と耐用年数(国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」より)
細目 耐用年数 見積書のどこを見て、工事会社に何を頼むか
陳列だな、陳列ケース 冷凍機付・冷蔵機付のものは6年、その他のものは8年 冷凍機・冷蔵機の有無で年数が変わるため、機種名と型番まで明細に書いてもらう
その他の家具(接客業用のもの) 5年 接客業用に当たるかどうかは業態で判断が分かれるため、用途を明記した納品書をもらう
応接セット(接客業用のもの) 5年(その他のものは8年) テーブルと椅子が1組で取引されるものは1組で判定するため、組単位の金額で記載してもらう
看板、ネオンサイン、気球 3年 看板の本体と、取り付けのための下地・電源工事を別行にしてもらう。下地側は建物附属設備に当たる場合がある
じゅうたんその他の床用敷物 小売業用・接客業用・放送用・レコード吹込用・劇場用のものは3年、その他のものは6年 敷き込みか、貼り付けて建物と一体になっているかで扱いが変わるため、施工方法を仕様書で確認する
冷房用・暖房用機器 6年 機器そのものと、ダクト・配管などの設備工事を分けて記載してもらう
電気冷蔵庫、電気洗濯機その他これらに類する電気・ガス機器 6年 台数と1台あたりの単価が分かる形にしてもらう。合計金額だけでは少額資産の判定ができない
室内装飾品 主として金属製のものは15年、その他のものは8年 装飾品として独立しているのか、造作の一部なのかを設計担当者に確認する
食事・ちゅう房用品 陶磁器製・ガラス製のものは2年、その他のものは5年 食器類は開店時にまとめて買うため、品目別の合計が分かる納品書を保管する
カーテン、座ぶとん、寝具その他これらに類する繊維製品 3年 カーテンは1枚ではなく部屋ごとの合計で判定するため、部屋別の金額に整理してもらう
理容・美容機器 5年 シャンプー台のように給排水工事を伴うものは、機器代と設備工事を分けて記載してもらう

4〜5|定額法か定率法か、そして3つのライン

償却の方法には定額法と定率法があります。資産の種類によって選べるものが決まっています。

取得価額には30万円・20万円・10万円の3つのラインがあります。またぐかどうかで、その年に落とせる金額が変わります。見積の分け方しだいで、またげることがあります。

償却方法の選択肢と、店舗内装での当てはまり方
資産の区分 選べる償却方法 やっておくこと
建物(内部造作のうち建物に含まれる部分を含む) 平成10年4月1日以後に取得したものは旧定額法または定額法のみ。定率法は選べない 初年度の経費を増やす検討は、償却方法ではなく区分の切り分けと耐用年数の見積りで行う
建物附属設備・構築物 平成28年4月1日以後に取得したものは定額法 電気工事・給排水工事の金額を確定させ、償却率0.067(15年)を掛けて年額を先に把握しておく
器具及び備品 定額法または定率法。償却方法の選定には届出が必要 新たに業務を始めた場合は、翌年3月15日までに届け出る(所得税の場合)。届出がなければ法定の償却方法になる
年の中途で取得したもの 償却費を12で除し、その年に業務に使用していた月数を乗じる 引き渡し日と、実際に営業で使い始めた日の両方が分かる書類を残しておく
取得価額による3つのラインと、それぞれで確認・依頼すること
取得価額 取扱い 見積書で確認し、工事会社・販売店に依頼すること
10万円未満 取得に要した金額の全額を、業務の用に供した年分の必要経費にする。使用可能期間が1年未満のものも同じ 納品書に「単価×数量」を必ず入れてもらう。合計だけの請求書では判定ができない
10万円以上20万円未満 一括償却資産として、一括した取得価額の合計額の3分の1を、業務の用に供した年以後3年間の各年分において必要経費にできる 年の後半に取得したものをこの区分に寄せられないか検討する。3分の1の計算は月数按分をしない形で書かれている点を税理士に確認する
10万円以上30万円未満 青色申告者・中小企業者等の少額減価償却資産の特例。合計300万円を上限に、その年の必要経費(損金)にできる。適用期限あり 期限が現在も有効かを最新の国税庁ページで確認する。300万円の枠を何に使うかを、開業年に取得する資産の一覧を作って決める
30万円以上 通常の減価償却。区分に応じた耐用年数と償却方法で計算する 29万円台に見えても税込では30万円を超える場合があるため、自社の経理方式で判定した金額を明細に併記してもらう

6〜7|修繕費か資本的支出か、そして壊したとき

改装や修理は、その年の経費になるか、資産として償却するかに分かれます。判定の入口と、工事会社への依頼のしかたを表にしました。

資産がなくなる場面もあります。壊した、捨てた、退去した。そのときに必要な資料を、先にそろえておいてください。

改装・修理の場面ごとの判定の入口と、工事会社への依頼
場面 判定の入口になる考え方 工事会社に依頼すること
傷んだ床を同等品で張り替える 通常の維持管理または原状回復に当たるかを見る。同等品への交換であれば修繕費の方向で検討できる 既存と同じグレードの材料であることが分かるよう、旧材と新材の品番を明細に併記してもらう
業態を変えるためにレイアウトを組み替える 用途変更のための模様替えなど、改造または改装に直接要した金額は原則として資本的支出になる 撤去(原状回復に当たる部分)と新設(付け加える部分)を、別の工事項目として見積書を分けてもらう
3年ごとに塗り直している外壁 おおむね3年以内の期間を周期として行われる修理、改良などに当たるかを見る 前回・前々回の工事日と工事内容が分かる書類を出してもらい、周期を証明できる状態にする
18万円の照明器具の交換 一つの修理、改良などの金額が20万円未満であるかを見る 1回の工事を複数の請求に分けたりせず、実際の工事単位で請求書を出してもらう
判定が分かれそうな55万円の工事 資本的支出か修繕費か明らかでない金額が60万円未満であるかを見る。該当しない場合は区分の特例の検討に進む 工事の目的(何が問題で、何を直したのか)を書いた報告書を添えてもらう。写真の前後比較があるとなお良い
資産がなくなる場面ごとの入口と、そろえておく資料
場面 検討の入口になる考え方 工事会社・関係先に依頼して残しておく資料
改装で内装の一部を壊した 壊した部分の帳簿価額が残っていれば除却の処理を検討する。一の資産としてまとめている場合は切り出しの根拠が必要 解体・撤去の見積書を「一式」にせず、撤去した部位・数量・面積が分かる明細で出してもらう。撤去前後の写真も撮っておく
改装で新たに造作を入れた 資本的支出に当たれば、種類および耐用年数を同じくする資産を新たに取得したものとして償却する 新設部分の内訳を、建物/建物附属設備/器具備品の区分で分けた明細にしてもらう
一括償却資産に入れた什器を3年以内に処分した 除却等があっても、3年間の均等償却を続ける計算になる 処分した日と品目を記録しておく。処分費が発生した場合はその請求書を別に保管する
退去して原状回復した 撤去された造作について除却の処理を検討する 原状回復工事の完了報告書と、貸主による確認書を受け取る。工事範囲が分かる図面を添えてもらう
居抜きで造作を譲渡した 譲渡の対価と帳簿価額の関係で損益が出る 造作譲渡契約書に、譲渡対象の設備・造作を一覧で明記してもらう。金額の内訳があるとなお良い
内装費の税務で押さえる7つの分かれ目
  • 分かれ目1。取得に要した金額は、使用可能期間の全期間にわたり分割して経費にしていく。500万円・15年・定額法なら年335,000円、月約27,900円、1営業日あたり約1,120円。開業が年の途中なら月数按分がかかる
  • 分かれ目2。賃借物件の造作は、建物の耐用年数・造作の種類・用途・使用材質等を勘案して合理的に見積もる。賃借期間を耐用年数にできるのは、期間の定めがあり、更新ができず、有益費・買取請求もできない場合に限られる
  • 分かれ目3。建物/建物附属設備/器具備品/構築物に分ける。電気設備と給排水衛生設備は15年、店用簡易装備は3年、看板は3年、接客業用の家具は5年。区分ごとに分かれた明細を工事会社に依頼する
  • 分かれ目4。平成10年4月1日以後に取得した建物は定額法のみ、平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備・構築物も定額法。初年度の経費を増やす余地は、償却方法ではなく区分の切り分けにある
  • 分かれ目5。10万円未満は全額、20万円未満は一括償却資産で3年、30万円未満は特例(適用期限の確認が必要)。判定は通常1単位として取引される単位ごと。税込経理か税抜経理かで結論が変わる
  • 分かれ目6。使用可能期間を延長させたり価値を高めたりする部分は資本的支出。おおむね3年以内の周期、20万円未満、60万円未満、前年末の取得価額のおおむね10%相当額以下という形式基準がある
  • 分かれ目7。壊した部分に未償却残高が残っていれば除却の検討。一括償却資産は途中で処分しても3年の均等償却を続ける。解体・撤去は「一式」にせず部位と数量の明細で受け取る

あわせて読みたい

よくある質問

ここまでの7つの分かれ目のなかで、相談の場面で繰り返し聞かれることを4つ取り上げます。 いずれも、答えが一つに決まらない性質の質問です。 工事の内容、契約の形、事業の状況によって結論が変わるため、 ここでは「どう考えればよいか」と「何を持って相談に行けばよいか」を中心に書きます。

金額の例はすべて、考え方を示すためのものです。 実際の判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。

内装工事に500万円かかりました。開業した年の経費はいくらになりますか?

工事の内容と物件の条件によって変わるため一つの答えはありませんが、金額の感覚をつかむために計算例を示します。 500万円をまるごと一つの資産として耐用年数15年、定額法で償却する場合、 定額法の償却率は0.067ですので、1年分の償却費は335,000円です。

ここから月あたり約27,900円、月25日営業に換算して1日あたり約1,120円という水準になります。 さらに、開業が年の途中であれば月数按分がかかりますので、11月に開業して2か月分であれば約55,800円まで下がります。

500万円を払っても初年度の経費はその1割にも満たないことがある、というのが押さえておくべき点です。 なお、これは考え方を示すための例であり、実際の耐用年数の見積り、資産の区分、月数の数え方は個別の事情で変わりますので、 必ず税理士または所轄の税務署にご確認ください。

賃貸物件に入れた内装は、何年で償却すればよいのですか?

国税庁のタックスアンサーNo.5406では、建物を賃借してその建物に造作した場合、 その造作を一の資産として、造作した建物の耐用年数およびその造作の種類・用途・使用材質等を勘案して合理的に耐用年数を見積もることとされています。

つまり、法定の年数表から一つ選ぶのではなく、自分で見積もって根拠を残す形になります。 建物附属設備に造作した場合は、その建物附属設備の耐用年数によって償却します。

ただし、その建物について賃借期間の定めがあり、その賃借期間の更新ができないもので、 かつ有益費の請求または買取請求をすることができないものについては、 その賃借期間を耐用年数として償却することができるとされています。

この例外を使えるかどうかは賃貸借契約書の条項で決まりますので、 契約書を持って税理士に相談し、判断の根拠を書面で残してください。

30万円未満なら全額経費にできる特例は、いまも使えますか?

この特例には適用期限があり、期限の延長が繰り返されてきた経緯があるため、その時点の最新情報を確認する必要があります。

国税庁のタックスアンサーNo.2100およびNo.5408には、令和7年4月1日現在の法令等として、 平成18年4月1日から令和8年3月31日までの間に取得などをして事業の用に供した場合という記載があります。

この記事の確認日である2026年8月22日は令和8年3月31日をすでに過ぎているため、 掲載されている期限のままでは適用できない期間に入っていることになります。 延長されているかどうかは各年度の税制改正で決まりますので、 国税庁の該当ページの最新版と、税理士または所轄の税務署で必ず確認してください。

仮に特例が使えない場合でも、10万円未満の全額経費算入や、 20万円未満の一括償却資産の3年均等償却は別の制度として残っていますので、その二つを検討することになります。

改装で古い内装を壊しました。壊した分の工事費はどうなりますか?

考え方は二つに分かれます。 ひとつは、これから新しく作る部分の費用で、これは資本的支出として、 その支出を行った資産と種類および耐用年数を同じくする資産を新たに取得したものとして償却するのが原則です。

もうひとつは、壊してなくなった部分の帳簿価額で、 まだ償却が終わっていない残高が残っていれば、その分を除却の処理として損失に計上する考え方になります。

ただし賃借物件の内部造作は、同一の建物についてされた造作をすべてまとめて一の資産として償却するため、 そのうち一部だけを壊したときの帳簿価額をどう切り出すかは実務上の判断を伴います。

ですから、解体・撤去の費用は「改装工事一式」にまとめず、 撤去した部位と数量が分かる明細を工事会社に出してもらってください。 そのうえで、除却の処理ができるかどうかは必ず税理士に確認してください。

まとめ|内装費の税務、7つの分かれ目

税務の判断は税理士の仕事ですが、見積書を費目ごとに分けてもらうのは、発注者の仕事です。ここが分かれていないと、税理士も分けられません。

工事が終わったら、内訳書と、写真と、図面を保管してください。数年後に必ず必要になります。

名古屋の店舗内装の費用相場を見る